ウクライナ北東部ハルキウ州でロシア軍が国境を越えて進軍し攻勢を強めています。

ロシア国防省は5つの集落を制圧したと発表、一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は7つの集落の近くで戦闘が続いているとしています。

ハルキウ州知事によりますと、ハルキウ州のロシアとの国境付近では10日に続いて11日も激しい戦闘が行われ、州内の都市ボウチャンシクとその周辺地域ではロシア軍の攻撃により市民2人が死亡しました。

ウクライナメディアによりますと、州知事は、現地時間の11日の正午の時点で、ボウチャンシクなどロシアの攻撃を受けている地域から、住民2500人以上が避難した、と明らかにしました。

こうした中、ロシア国防省は11日、ハルキウ州の国境地帯にある5つの集落を制圧したと発表しました。

一方、ゼレンスキー大統領は7つの集落の近くで防衛作戦が続いてるとし、ハルキウ州での兵力を増強していると強調しました。

ロイター通信はウクライナ軍の情報筋の見方として、ロシア軍の狙いは緩衝地帯の設置を目指しウクライナ軍を国境から10キロの地点まで後退させることだ、と伝えています。

ハルキウ州はロシア西部ベルゴロド州に隣接し、プーチン大統領は今年3月、ウクライナ領土内に「緩衝地帯」をつくる考えを示していました。

また、ウクライナメディアは、ロシア軍のハルキウ州への攻勢は東部のドネツク州やルハンシク州に展開するウクライナ軍の部隊をハルキウ州に引き寄せる陽動作戦の狙いがある、とする、ウクライナ軍高官の見方を伝えています。

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