米東部ニュージャージー州で11月中旬以降、正体不明の大型の無人航空機(ドローン)がトランプ次期大統領の別荘や、米軍の軍事施設の近くで相次ぎ目撃されている。住民の間では2023年に中国の「スパイ気球」が飛来した時に似た不安が広がっており、連邦捜査局(FBI)などが捜査に乗り出している。
米メディアによると、ドローンは市販用よりも大型で、乗用車ほどの大きさだという情報もある。州北部や中部を中心に警察署、貯水池、送電線、鉄道駅などの付近で目撃されており、複数のドローンの編隊が飛行する例もある。
州北部にある米軍の軍事施設付近では11月13日以降、計11回の飛来が確認された。今月8日には州内で49件の目撃情報が当局に寄せられた。隣接するニューヨーク州のスタテン島付近に飛来したこともあった。夜間に飛行している例も多いが、操縦者や飛行目的は不明だ。
マーフィー州知事は国土安全保障省やFBIなどと対応を協議しているが、「公共の安全への懸念になっているとの証拠は見ていない」としている。州議会では実態が解明されるまで、ドローン飛行を一時禁止すべきだとの意見も出ている。【ワシントン秋山信一】
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