イスラエル最大手の通信会社に便宜を図った見返りに、同社傘下のニュースサイトで好意的な報道をさせたなどとして収賄、背任、詐欺の罪で起訴されているネタニヤフ首相の公判が10日、中部テルアビブで行われた。ネタニヤフ氏はイスラエルの首相として史上初めて、被告として証人尋問に臨み「起訴は不条理だ」と無罪を主張した。
裁判所によると今後週3回、証人尋問のために出廷する。ネタニヤフ首相は5期目在任中の2019年に起訴され、20年5月に初公判が開かれた。これまでパレスチナ自治区ガザ地区の戦闘の対応などで出廷は延期され、今回もシリア情勢に対応することから延期を求めていたが、裁判所は認めなかった。
裁判は安全上の理由から裁判所の地下で審理が行われた。イスラエルでは、首相が起訴されても有罪確定までは職務を続けることができる。【エルサレム松岡大地】
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