シリアの反体制派は8日、国営テレビで声明を発表し、首都ダマスカスを「解放した」と宣言した。アサド大統領は既に首都から逃れたとされるが、行方は分かっていない。2011年から続くシリア内戦は大きな転換点を迎えた。
反体制派の報道担当者は声明で「圧政者アサドは打倒された。全ての収容者を刑務所から釈放した」と表明した。国民や戦闘員に対しては「自由なシリアであらゆる財産を守るよう求める」と述べ、治安の維持を呼びかけた。
一方、アサド政権のジャラリ首相は8日、中東メディアのインタビューで、シリアで自由な選挙を実施し、新たな指導者を選ぶべきだとの考えを示した。今回攻勢をかけた反体制派のうち、主体となった組織「ハヤト・タハリール・シャム」(HTS)のジャウラニ指導者とも連絡を取っているという。
ジャラリ氏はこれに先立ち、ビデオ声明で反体制派に協力する姿勢を強調していた。【カイロ金子淳】
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