旧ソ連の構成国ジョージアで政府に対する大規模な抗議活動が一週間続いています。

ジョージアではロシア寄りの政策を進める政権与党が、2028年までEU=ヨーロッパ連合への加盟交渉を停止すると表明したことに反発し、11月28日から一週間続けて大規模な抗議デモが行われています。

首都トビリシの議会周辺には4日もEU加盟を支持する市民ら数千人が集まり、抗議の声をあげました。

気温が0度を下回るなかデモ活動は連日未明まで続き、現場周辺では参加者にコーヒーやサンドイッチなどを無料でふるまう人たちがいます。

現地で日本食レストランを経営する小田千鶴さんもその1人で、デモ活動の現場から約200メートル離れた場所で薪を焚いて200食分の野菜スープなどを提供したということです。

小田さんはオンラインでFNNの取材に応じ、「デモに参加するという意識ではない。温かいものが必要だと思い、食事を提供したかった」と話しました。

また、今回初めて間近でデモ活動を見たという小田さんは、「(参加者からは)義務感や責任感を感じた。最前線で暴力的な行為をするわけではなく、みんなで集まって意思表示をする姿が印象的だった」と振り返りました。

一連のデモ活動ではこれまでに約300人が拘束され、6人が逮捕されています。

ジョージアの治安当局は4日、集会を企画し参加を呼びかけたとして新たに7人を逮捕。

親欧米派の市民団体や野党事務所などを捜索しました。パソコンや花火、火炎瓶などを押収したということです。

コバヒゼ首相は「弾圧ではなく予防策だ」としています。

一方、ジョージア政府の対応に欧米から批判の声があがっています。

アメリカは「反民主主義的な動きがみられる」などとしてジョージアとの戦略的パートナーシップを停止。

EUの外交政策報道官はSNSで「過度な武力行使をやめ、集会の自由を確保するよう求める」と述べました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。