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 原因不明の病気が流行し、143人が死亡した可能性があることが分かりました。インフルエンザに似た症状だというのですが、アフリカのコンゴ民主共和国で何が起きているのでしょうか。

■若者死者続出…どんな病気?

日本医科大学 北村義浩教授 この記事の写真 日本医科大学 北村義浩教授
「病原性が高い疾患のように思われる。感染症の先生方とも今、連絡を取っているところ」

 コンゴ民主共和国の南西部で発生した原因不明の病気。AP通信によると、現地の保健当局の話として死者が143人に上る可能性があると伝えています。

 インフルエンザに似た症状が出ていて、BBCによると死亡者の大半は15歳から18歳の若年層だといいます。

北村教授
「(Q.どういうウイルス?)基本的には分からない」

 感染症に詳しい日本医科大学の北村教授は、2つの点でインフルエンザと違いがあると話します。

2つの点でインフルエンザと違い…(1)若者が亡くなっている 北村教授
「若者が亡くなっている。日本や欧米ではインフルエンザで亡くなるのは、高齢者や持病のある人。20歳未満の若者が亡くなるのは非常にまれです。こんなに短期間でたくさん亡くなるのはありえない」

 もう一つは、症状。発熱、頭痛、鼻水、せき、呼吸困難、貧血などの症状があるといいます。

2つの点でインフルエンザと違い…(2)貧血 北村教授
「珍しいのは貧血。インフルエンザで貧血は、ほぼ無い。ありえないと言っていいほど。怖いタイプのインフルエンザウイルス、あるいはそれに近いものに感染し、体中で出血を起こしているのではという想像もできる」

 BBCによると、現地の議員は「病院の医薬品が不足している」と話し、ロイターによると、治療が受けられないために病人が自宅で亡くなるケースもあるといいます。

エムポックスの感染も拡大

 コンゴ民主共和国では、エムポックスの感染も拡大しています。

北村教授
「この感染症のために多くのリソース、人や薬がそちらに使われるので。不意打ちのような感染症にタイムリーに対応できなかった可能性が高い」

 この事態にWHO(世界保健機関)は、調査のためにサンプルを収集するチームを派遣。地元当局も、住民に冷静さと警戒心を保つよう呼び掛けています。

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