トランプ次期米大統領は30日、カナダのトルドー首相と会い、麻薬や不法移民の米国への流入対策について「非常に生産的な会談をした」と自らが運営するソーシャルメディアに投稿した。トルドー氏から問題解決に向け協力するとの約束を取り付けたとも主張している。対策を講じなければ発動するとしていた関税を見送るかは明らかにしていない。
トランプ氏によると、不法移民流入に伴い米国内で麻薬が深刻な社会問題になっていることについて話し合ったといい、「トルドー首相は、米国民への危機を終わらせるため私たちに協力することを約束した」と投稿している。
会談では、米国のカナダに対する巨額の貿易赤字などに関しても協議したという。トランプ氏はかねて米国の貿易赤字を問題視し、相手国に輸入拡大などの対応を求めている。
トルドー氏は11月29日に米南部フロリダ州のトランプ氏の私邸を訪問。30日午前、記者団に「良い会談だった」と述べていた。
トランプ氏は11月下旬、カナダ、メキシコ両国に対し、米国へ入ってくる不法移民問題や麻薬問題を解決しなければ、全輸入品を対象に一律25%の関税を課す考えを表明した。
メキシコのシェインバウム大統領とも27日にこの問題について電話で協議。シェインバウム氏は認めていないが、トランプ氏は「彼女はメキシコから米国への移民流入を阻止することに同意した」と投稿している。【ワシントン大久保渉】
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