インド洋の島国スリランカで14日に議会選(1院制、225議席)があり、15日に大勢が判明した。ディサナヤカ大統領が率いる左派連合・人民の力(NPP)が、議会の3分の2以上となる159議席を獲得して圧勝した。ロイター通信などが伝えた。
ディサナヤカ氏は9月の大統領選で初当選したものの、NPPは議会で3議席にとどまっていた。与党の勢力急拡大により、政権は目標とする貧困対策や汚職撲滅を推進する構えだ。
スリランカでは、新型コロナウイルス禍の影響で観光業が低迷したことなどから経済危機が深刻化し、2022年4月には対外債務のデフォルト(債務不履行)状態に陥った。経済失政を非難する反政府デモが盛り上がり、当時のラジャパクサ大統領は22年7月に国外逃亡して辞任した。
後継となったウィクラマシンハ前大統領は、国際通貨基金(IMF)の支援を受けるため、電気料金値上げなどの緊縮政策を進めた。ディサナヤカ氏は貧しい国民に過剰な負担を強いているとして見直しを主張し、初当選を果たした。【ニューデリー川上珠実】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。