アルゼンチンのミレイ大統領=ブエノスアイレスで2024年9月28日、ロイター

 アゼルバイジャンで開催中の国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)で、アルゼンチンの代表団が交渉から離脱するよう本国から指示されたと、米CNNなどが13日に報じた。米国のトランプ次期大統領が地球温暖化の国際枠組み「パリ協定」からの再離脱を検討しているとされる中、多国間の協力体制を巡る新たな不安材料となりそうだ。

 アルゼンチンのミレイ大統領は親米のリバタリアン(自由至上主義者)で、気候変動問題に関しては「社会主義者のウソだ」といった否定的な発言で知られる。昨年の選挙戦ではパリ協定離脱を掲げた。12日にはトランプ氏と電話協議していた。

 CNNはアルゼンチン外務省関係者の話として、アゼルバイジャンに滞在中の代表団は13日に帰国を指示されたと伝えた。交渉から引き揚げる理由は明らかになっていない。英紙ガーディアンによると、アルゼンチンの交渉担当者は、今回の決定はCOP29にのみ適用されると説明したという。【ニューヨーク八田浩輔】

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