(写真はイメージです) Andrey_Popov-shutterstock

<ロシア軍に参加するため北朝鮮を離れた兵士たちは、インターネットを好きなだけ使える自由を満喫しているようだ。ただ、北朝鮮兵の待遇の良さに不満を抱くロシア兵も増えてきている>

親ウクライナのX(旧Twitter)アカウント「MilitaryNewsUa」は、「ロシア連邦側で戦っている北朝鮮の兵士が、踊る少女たちをSNSで見ていた時の動画と伝えられている」と投稿した。

【動画】北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?

別のチャンネルに投稿された真偽不明のこの動画には、兵舎でスマートフォンを見つめる1人の兵士が映っている。

これに先立ちウクライナ政府は、北朝鮮が兵士約1万1000人をロシアのクルスク州に派遣してロシア軍に合流させると発表していた。8月6日に国境を越えてクルスク州に侵攻したウクライナ軍は、同地でロシア軍との戦闘を続けている。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が始めた戦争に第三国が加わる事態は憂慮される。だが北朝鮮兵士のロシア語力不足は言うまでもなく、訓練や能力をめぐっても疑問が付きまとう。

本誌はロシア国防省にコメントを求めている。

英紙フィナンシャル・タイムズは11月5日、北朝鮮を離れた兵士たちがインターネットを好きなだけ使えるようになり、この新しい自由を満喫してポルノを見ている者も多いと伝えた。

ロシア兵が新しい仲間に憤っているという情報もある。テレグラムには先週、北朝鮮兵の方が生活環境が上だと嘆くロシア兵の動画が投稿された。

「我々の新しい友人の宿舎を案内しよう」という兵士の動画は「WarTranslated(Dmitri)」というアカウントがXに投稿した。兵士は不満そうな様子で、北朝鮮兵が冷蔵庫もストーブもテレビも寝台も使えるのに、「我々は泥の中で暮らしている」と嘆く。

「プーチンのエリートは、どういうわけか自分たちの軍隊で二流どころか三流の兵士になった」と同アカウントは書き添えている。

北朝鮮から派遣された兵士たちの戦闘即応性にも疑問がある。脱北者のキム・ヨンヒは、北朝鮮の第11軍団に所属するエリート兵と伝えたメディアの報道に疑問を投げかけ、それにしては兵士たちの顔色が悪く、背も低いと指摘した。

韓国の英字紙コリア・タイムスの取材に対し、キムは「本当に特殊部隊なのかどうかは疑わしい。特殊部隊はたくましくて運動能力も高い。いいものを食べて特殊な訓練を受けているから」とコメント。

それに引き換え、自分の見た兵士たちは「栄養状態が悪そうに見え、北朝鮮の地方で出会った普通の兵士のようだった」と話している。

(翻訳:鈴木聖子)


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