スペイン・バレンシアの市庁舎広場でカメラが捉えたのは、警察官に詰め寄る群集の姿。
防護服を着用した警察官でも、その迫力に後ずさりせざるを得ません。

これは住民ら約13万人が参加した大規模デモの様子です。

椅子を投げるなど住民は暴徒化し、警察官は警棒を振り回す事態にまで発展。
一体なぜ、暴動は起きてしまったのでしょうか。

その訳は、10月29日、スペイン東部を襲った記録的な洪水にありました。
一部地域では8時間で1年分に相当する雨が降り、洪水などによって、これまで220人以上が死亡、23人が行方不明のままです。

バレンシア州は“今世紀最悪”といわれるほどの洪水被害となりました。

10月29日の午前7時半、この危険をいち早く察知したのはスペインの気象庁でしたが、州政府が警報を発令したのは約12時間後の午後8時。

しかし、その時すでに多くの地域が浸水。
住民たちは州政府の対応の遅れに怒りを爆発させたのでした。

この事態にバレンシア自治州のマソン首相は「当局から事態の深刻さを知らされていれば、もっと早く警報を出していた」と釈明をしているということです。

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