早くも冬の足音が聞こえています。静岡市の中央卸売市場で年末商戦に向けた魚介類や水産加工品の展示会が開かれ、仲買人や仕入れ担当者が品定めをしていました。

年末商戦へ5000点の水産物出品

10月8日、静岡市葵区の中央卸売市場で開かれたのは年末の商品を紹介する展示会です。

静岡県内外300の業者からあわせて約5000点の水産物が出品されました。

会場にはかまぼこや黒豆などおせちに欠かせない商品も並べられ、仲買人や小売店の仕入れの担当者が年末商戦に向けて試食や商談を重ね、商品を吟味している様子でした。

カニ、イクラは高騰

斉藤力公 記者:
2024年は円安などの影響でカニやイクラの値段が高騰しているということで、市場をみても御覧のようにごくわずかでしか展示されていません

市場の関係者によりますと円安や夏の猛暑により海外からの輸入が多い水産物の価格が全体的に上がっていて、特にカニやイクラは2023年安かったものの2024年は価格が高騰しているということです。

静岡魚市・塚口有二 取締役:
大体1~2割くらい2023年より高い。円安の影響が落ち着いてくるのが年明けになるだろうから、年末商材はこのまま(の価格で)いくのではないかと

価格の高騰に仕入れ担当者からも不安の声が聞かれています。

仕入れ担当者:
一番消費者が価格にシビアになっていると思うので、売る側として(対策を)考えないといけない

数の子や練り物がねらい目に

こうした中でも比較的買い求めやすい価格になるというのが数の子です。

静岡魚市・塩冷部 吉川紘史 次長:
ここ数年、北海道産の数の子の資源が回復してきていて、昔に比べて輸入品と比べ安価な価格になり非常に買いやすくなっています。塩抜きして、かつお節をかけて食べてもらうのが一番おすすめですけど、家庭によって味付けをして個人で味付けするのもおいしい食べ方

また、数の子のほかにも練り物は例年比較的価格が安定していて値ごろ感があり、2024年の注目商品となりそうです。

円安の影響が続き、市場関係者も苦しい状況が続く中、展示会の主催者は「いろんな商品を見てもらい年末に向けおいしく、安全なものを届けられれば」と話していました。

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