熊本市中心部で行われた歩行者空間をつくる実証実験の結果が公表され、効果や課題が見えてきました。

一方で市は、桜町を新庁舎の建設地として示していることから、今後、歩行者空間化するかどうかは改めて検討するとしました。

去年10月から半年間、車両を通行止めにして歩行者空間をつくる実証実験が行われたのは、中央区の花畑広場と辛島公園の間の市道約80メートルです。

19日の市議会・都市整備委員会でその分析結果が公表され、イベント開催時の花畑広場の来訪者数は変わらなかったものの、平均滞在時間は増加。

市が行ったアンケートでは、「良い」「どちらかというと良い」が7割と、肯定的な意見が多くなりました。

一方で、周辺の道路は渋滞し、桜町バスターミナルに向かう路線バスで最大8分の遅れが発生。付近の立体駐車場などを利用する際は迂回が必要になるなどの課題も見えてきました。

効果や課題が見えた実証実験ですが、今後の『歩行者空間化』はお預けとなった形に。桜町への新庁舎建設が示されたからです。

【熊本市 市街地整備課 三池 史子 課長】
「周辺地が本庁舎、議会棟、中央区役所の建設地として選定されていて、周辺の交通状況が大きく変化する可能性があることから、本庁舎等の完成後の交通状況を確認して歩行者空間化について改めて検討したい」

市は「庁舎の建設工事期間中や完成後の交通状況のデータを取り、改めて検討する」としました。

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