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19日は、資源循環の輪を回す素材の工夫に迫りました。

透明な水の中から出てくる板状の物体。

よく見ると、大きなスポンジのようにも見えますが、作っているのは枕です。

スタンフォード大学・睡眠生体リズム研究所の教授が、“脳を冷やす”をテーマに開発した「脳が眠る枕」。
これまで20万個を売り上げてきました。

そして9月、新たに始めたのが使用済み枕のリサイクルです。

豊かな自然に囲まれた大分・玖珠町。
ブレインスリープ社の脳が眠る枕は、地元企業のエコ・ワールドで製造されています。

この枕を作るのに欠かせないのが成形し、冷やすときに使う不純物の少ない水です。

工場の近くを流れる名水・清水瀑園の湧き水を使うことで、不要な化学反応を避け、品質の劣化を防ぐことができるといいます。

職人の手で一つ一つ丁寧にカットされた枕は、数日寝かせた後にさらにカット。

ゆがみなどがないか、ライトで照らして丁寧に検品。

1つの製品ができるまで、実に7日から10日かかるこの枕。
工程はもちろん、素材にもこだわりがあります。

エコワールド・江口ゆかり社長:
作っていくと端材が出てくる、結局それがリサイクルできなければ、廃棄されることになる。もったいないなと。

素材は、100%再生利用可能なポリエチレン樹脂。

端材や基準に満たなかった枕を破砕した後、液状に溶かし冷却、原料へ戻すことができるのです。

研究を重ね、今回使用済みの枕も原料化することに成功。

そこで9月3日からスタートさせたのが、購入者が枕を買い替えるときに古いものをリサイクルに出すと、新しいものを割引価格で購入できるサービスです。

購入者は、新しい枕と引き換えに使用済みの製品を運送業者に手渡せばオーケー。

枕の場合、約1万円安く購入することができます。

回収した枕は、汚れやにおいなどでランク付けし、「枕として再利用できるもの」「それ以外のもの」などへと分けて使っていくとしています。

ブレインスリープ・廣田敦社長:
継続的に買って使ってもらえる仕組みもやっていきたいと思ったし、リサイクルを通じて資源を誰一人無駄にしないのは、客も私たち企業もメリットがある。日本の睡眠の質自体を変えていく、そんな未来をつくれると面白いというか、そういうことを挑戦したい。

寝具もリサイクルする時代へ。
資源を無駄なく、循環させる取り組みは今後も広がっていきそうです。

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