老朽化対策事業に伴って取り壊される見通しの北九州市の鉄道遺構をめぐり、ユネスコの諮問機関が保存を求める緊急要請を出したことに対し、武内市長は5日、改めて事業を進める考えを示しました。

Q.ヘリテージアラートについて
◆北九州市 武内和久市長
「文化財の保存保護に関わる活動をする立場からの大切なご意見として受け止めさせていただく」

問題となっているのは、老朽化した門司区役所などを集約する公共施設の建設予定地で見つかった明治期の初代「門司駅」の関連遺構です。

市は写真などによる記録保存が終わり次第建設に着手する方針ですが、ユネスコの諮問機関「イコモス」は、日本や世界にとって重要な文化遺産だとして保護を求める緊急要請「ヘリテージ・アラート」を出しました。

その中でイコモスは建設の一時中断や学識経験者などとの協議を求めていますが、武内市長は市民の安全を最優先に老朽化に対応するとして、改めて事業推進の方針を示しました。

◆北九州市 武内和久市長
「(門司区役所は)築94年で、耐震性、バリアフリーにも対応できていない状況。この課題にしっかり対峙するのは、待ったなしだという意識で事業を進めていく」

その上で武内市長は記録保存した内容を後世にどのように残していくのか、検討を深める必要があるとの考えを示しました。

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