燃料デブリの試験的取り出しが中断している問題で、東京電力は現場のミスが約1ヵ月放置されていたことを明らかにした。

福島第一原子力発電所2号機では、溶け落ちた核燃料が冷えて固まった「燃料デブリ」の取り出しを開始しようとしたところ、設備にミスが見つかり中断した。

東京電力は9月5日「安全を最優先にいったん立ち止まる」として「現場の準備に数日かかり作業再開ははそれ以降」とした。

中断の原因は、ロボットを格納容器の中に押し込むための円筒状の棒をつなぐ順番が間違っていたためで、東京電力は「棒の運搬を行ったときに、予定していた被ばく量の限界に近づいたため途中で中断したことが、次の班に引き継がれなかった」と説明。そのうえで「約1ヵ月間、東京電力も協力企業も確認をしなかった」とミスが放置されていたことを明らかにした。

福島第一原発には、燃料デブリが約880トンあると推計されていて、「試験的取り出し」では3グラム以下のデブリを取り出す計画。

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