三菱UFJ銀行の高原一郎副頭取(中部駐在)が毎日新聞のインタビューに応じ、中部経済の一層の活性化に向け、スタートアップ企業が事業会社に個別にPRする機会を増やしていることを明らかにした。高原氏は「スタートアップに(事業会社の)資金が入り、経済が生まれるようなエコシステム(複数の企業が結びつき共存共栄する仕組み)を作ることは金融機関の役割だ」と力を込めた。
三菱UFJ銀は、事前に事業会社からヒアリングして個々のニーズを把握し、それに対応・改善できそうな技術や知見を持つスタートアップを選定。その上で、スタートアップがその事業会社に特化した技術やビジネスプランを紹介する場を用意する仕組みを実践している。
単なる接点作りにとどまらない場とし、新規ビジネスの具体化を後押ししており、高原氏は「昨年度も行っていたが今年度はさらにペースを上げ、毎月開催している」と語る。
三菱UFJ銀は近年、スタートアップの認知拡大に注力。スタートアップが大手企業や投資家らに自社をPRするイベントを6月に名古屋市、7月に豊橋市内で開催した。こうした取り組みについて、高原氏は「(スタートアップの魅力を)広めるだけでなく、(個別の企業に)深く(紹介する場作りを)やっていく」と強調した。【大原翔】
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