日銀の植田総裁が就任してきょうで1年になります。歴史的な円安に物価高が続くなか、今後、金融政策の正常化をどう進めていくかが焦点となります。

日本銀行 植田和男 総裁(去年2月の所信聴取)
「誰がやっても難しい厳しい状況である。チャレンジングな課題に挑んでみたい」

戦後初めて、学者出身の総裁として、去年4月に就任した植田総裁。1年の短期間で、マイナス金利の解除や長期金利を低く抑える政策の撤廃といった異次元緩和の政策から転換し、大きな混乱なく「普通の緩和」へと舵を切りました。

しかし、マイナス金利解除後、円相場は1ドル=152円に迫るおよそ34年ぶりの円安水準となっているほか、実質賃金のマイナスも続いていて、消費の腰折れが懸念されます。

追加の利上げなど、さらなる金融政策の正常化へはこれからが正念場となります。

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