(ブルームバーグ):世界的に株安が進行した5日、JPモルガン・チェースのトレーディングデスクはテクノロジーセクターからのローテーションが「ほぼ終了した」可能性があると指摘。市場は押し目で買いを入れる戦術的なチャンスに「近づいている』との見解を示した。
エヌビディアなどの人工知能(AI)人気銘柄に資金が流入しハイテク株を急上昇させていた数カ月前とは、様相が一変した。こうした銘柄は5日の米市場で大きく下げている。
リテール投資家による株式買いは一気に下火になり、トレンド追従の商品投資顧問業者(CTA)による株式ポジショニングは大きく落ち込んだほか、ヘッジファンドは米国株を売り越していると、JPモルガンのチームは5日付けの顧客リポートで指摘した。
同行ポジショニングインテリジェンス責任者のジョン・シュレーゲル氏は「全体を眺めてみると、押し目で買いを入れる戦術的なチャンスに近づいていると考えられる。当社のタクティカル・ポジショニング・モニターは向こう数日でさらに下げる可能性がある」とリポートに記述。「とはいえ、強く反発するかどうかは米供給管理協会(ISM)やPMI、消費者物価指数(CPI)、小売売上高といった今後数週間で明らかになるマクロデータ次第だ」と続けた。
「ハイテクからリスク資産へのローテーションはほぼ終了した可能性がある」とJPモルガンではみているが、「特にハイテク株に関して、『問題なし』を宣言するのはまだ難しい」とした。
市場の軟調が続く場合、最大の受益者となり得るのはディフェンシブ銘柄であり、その代表格である公益事業株は先週の市場で全体をアウトパフォームしていた一角に含まれるという。
原題:JPMorgan Trading Desk Says Market Close to Buy-the-Dip Level (1)(抜粋)
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