一切経山に登ったリカちゃん=さとみさんのインスタグラムから

 着せ替え人形の「リカちゃん」に思い思いの服を着せたり、一緒に旅行したりしてSNS(ネット交流サービス)で発信する大人の「リカ活」が人気を集めている。福島県内でも、福島市の主婦、さとみさんが桃や会津木綿の着物、猪苗代湖や花見山などの名物や名所をリカちゃんとともにインスタグラム(@satomi_licca)で紹介している。

リカ活、始めたきっかけは

 さとみさんは青森県出身で、全国各地を転勤する夫に伴い2018年に福島市に来た。見知らぬ土地での育児となったが、転勤族や移住者の女性が地域の特色を学ぶワークショップを開催する一般社団法人「tenten」をママ友に紹介された。スタッフとして1年間携わったことで「福島のことをかなり学べ、今のリカ活のベースになった」と振り返る。

福島県小野町の「リカちゃんキャッスル」ではリカ活の輪が広がる=さとみさんのインスタグラムから

 ある日、長女とともに小野町のテーマパーク「リカちゃんキャッスル」を訪れると、さまざまな表情や髪形、メークがあり、関節が増えてさまざまなポーズが取れる人形があることを知った。インスタグラムをのぞくと、アカウントそれぞれの個性的な世界が広がっていた。すっかり魅了され、21年4月に自身でも投稿を始めた。

フォロワーは1000人超え

 「夫が好き」という猪苗代湖など県内の名所を訪れて一緒に写真を撮ったり、得意の裁縫で「tentenで知って美しさに引かれた」会津木綿の着物を作ったり。衣装を手作りした「ミスピーチ」のリカちゃんが持つ桃のミニチュアは、リカ活で知り合った作家に作ってもらった。お返しに服を作ってあげるなど交流が広がり、フォロワーは1000人を超えた。

ミスピーチのリカちゃん。衣装は手作りし、桃はリカ活で知り合った作家に作ってもらった=福島市置賜町の毎日新聞福島支局で2024年7月10日、錦織祐一撮影

 tentenでは福島市中心部のレトロな街並みを散策しながら写真を撮影するワークショップもあり、移住した女性フリーカメラマンからリカちゃん撮影のこつを教わったことも。さとみさんは「リカちゃんを通じて、少しでも福島の良さを知ってもらえれば」とマイペースで楽しんでいる。【錦織祐一】

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