東京ディズニーランドの「シンデレラ城」=千葉県浦安市で2020年6月29日、大西岳彦撮影

 帝国データバンクの調査によると、国内の主要レジャー施設で、2024年にチケット料金を値上げしたところが約2割あることがわかった。値上げが顕著だった23年に比べるとやや落ち着いた様相だが、電気代や人件費をはじめとしたコストアップを背景に、引き続き値上げ圧力は続いているとしている。

 全国の遊園地・テーマパーク、動物園、水族館の190施設を対象に、24年7月時点のチケット料金について価格動向を調査した。

 チケットの平均価格をみると「入場料」は、23年と比べて43円増の1629円。入場料とアトラクションの乗車券が含まれる「フリーパス」は同128円増の4502円だった。

 料金を据え置きとしたのは155施設(81・6%)で、値上げをしたのは33施設(17・4%)。値上げをした施設は、23年の同調査では61施設(32・1%)に上ったのに対し、半数程度だったことを受け、値上げラッシュは「沈静化の兆し」と分析している。

 施設の種類別にみたチケットの平均価格はどうか。

 入場料が最も高かったのは「水族館」で、23年から91円増の2042円。えさ代のほか、電動ポンプや館内空調などに使用する電気代の高騰が影響していると分析している。

 逆に安かったのは「動物園」で34円増の1381円。水族館同様にえさ代などの上昇で経営は厳しいものの、運営事業者が市町村など自治体・公営企業のケースが多く、値上げが難しいことも要因と指摘している。

 「遊園地・テーマパーク」の入場料は、22円増の1570円にとどまった。

 フリーパスも含めたチケット料金の最高額は1万900円。東京ディズニーリゾート(千葉県浦安市)の「1デーパスポート」とユニバーサル・スタジオ・ジャパン(大阪市)の「1デイ・スタジオ・パス」で、いずれも大人1日チケットの料金が1万円を突破している。【嶋田夕子】

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