長野県軽井沢町で18日から開かれていた経団連の夏季フォーラムは19日、2040年に目指すべき日本の道筋などを示した総括文書をとりまとめ、閉会した。
「団塊ジュニア」(1971~74年生まれ)が65歳以上になる40年は人口の約3人に1人が高齢者となり、働き手が大幅に減少。高齢化や人手不足のほか、デジタル化の進展に伴い増大する電力消費など、多くの問題が山積する。19日はフォーラム参加者がグループに分かれて議論を重ね、「軽井沢宣言」と題した総括文書をまとめた。
文書では40年の目指すべき姿として、社会全体のDX(デジタルトランスフォーメーション)などが世界に先駆けて進み、持続的な経済成長が実現している▽安価で安定的なエネルギーや資源の供給が確保され国際競争力が維持・強化されている▽人口減少下でも地域経済社会が多極分散型で自律的・持続的に発展している▽国際連携をリードするグローバルリーダーが多数育成され活躍している――などと示し、これらに対する産業界の役割や政府への期待を明記した。来賓として講演した岸田文雄首相に手渡した。
経団連では今回の議論や文書をもとに、年内にも「Future Design(フューチャー・デザイン)2040」をとりまとめる。【道永竜命】
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