大勢の人でにぎわう商業施設「monaka」=盛岡市で2024年7月11日午前10時7分、釣田祐喜撮影
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 盛岡市中ノ橋通の再開発で整備された商業施設「monaka(モナカ)」が11日開業した。自宅や職場に続く「第3の居場所」がコンセプト。空洞化が指摘されて久しい中心部へ人の流れを取り戻すきっかけとなるか、地域の期待が高まる。

 再開発地区には、かつて青森県発祥の百貨店「中三」盛岡店があり、東日本大震災後には後継の商業施設「ななっく」が営業を続けたが、2019年6月に閉店。地下1階、地上4階建ての新施設に建て替えられた。

開業直後の「monaka」には、多くの人が足を運んだ=盛岡市で2024年7月11日午前10時3分、釣田祐喜撮影
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 イベントなどを開催できる広場を1階に配置。建物が面する肴町(さかなちょう)商店街からエスカレーターと階段で2階に直結し、店舗に直接入店できるようにするなど利便性を高めた。各所に休憩スペースを設け、地域に溶け込む施設を目指す。

 このほか、盛岡市と災害時の協力協定を締結し、非常時の備蓄品も保管する。一時的に避難者を受け入れたり、1~3階の店舗の食品を提供したりする応急対策も担う。

 オープニングセレモニーで、運営会社の大石仁雄社長は「にぎわいと活気あふれる『まち』にしたい」と述べた。午前10時を迎えると、待ち構えた市民らが次々と来館した。

 事業計画書によると、モナカと東側に整備するマンションと合わせた総事業費、105億円のうち約47億円を国と岩手県、盛岡市による補助金で賄う。【釣田祐喜】

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