放牧地を目指して駆ける牛たち=京都府京丹後市丹後町の碇高原牧場で、塩田敏夫撮影

 日本海を望む碇(いかり)高原牧場(京都府京丹後市丹後町)で18日、牛の放牧が始まった。標高400メートルの豪雪地帯にあり、冬の間は畜舎で飼育されていた。新緑の中、牛たちは放牧地めがけて驚くほどの速さで駆けていった。雪が降るまで放牧地で過ごす。

 牧場は88ヘクタールの広大な草原で、成牛85頭、子牛42頭などを飼育している。平野幹典場長によると、元々は開拓農民たちの共同の放牧場だったが、廃村となって府が運営する牧場となった歴史がある。かつては3メートルを超す積雪があったが、近年はめっきり減り、今冬の最高積雪は54センチだった。

 この日に放牧されたのは雌8頭。いずれも妊娠しており、7月から11月にかけて出産する予定。今後は牧草の状態を見ながら順次放牧していく。【塩田敏夫】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。