3日に発行された新紙幣は、一部の銀行で取り扱いが始まった。受け取った客は「3Dホログラムがきれい」「大切に取っておきたい」などと喜んだ。
渋沢栄一が1873年に日本初の近代的銀行「第一国立銀行」(現みずほ銀行)を創設し、銀行発祥の地とされる東京都中央区日本橋兜町。この場所で営業するみずほ銀行兜町支店では午前10時ごろ、新紙幣を積んだ現金輸送車が到着。旧紙幣との両替を求める人が続々と訪れた。
東京都中央区の会社経営、平行秀さん(35)は「普段はキャッシュレス派だが、話題だったので両替してみようと思った。ホログラムがきれいで海外の紙幣のようだ」と笑顔を見せた。計7万円分を交換した会社員の60代男性は「印刷が非常に美しくて驚いた。1枚は大切に手元に取っておきたい」と話した。
三菱UFJ銀行本店(東京都千代田区)では、新紙幣への両替専用窓口を設置。午後には約300人が列を作った。2時間ほど並んで3種類の新紙幣を10枚ずつ手に入れた都内の男性(64)は「ホログラムがすごいね。お金がかかっていそうな精巧なつくりだ」と驚く一方、「若い世代はキャッシュレス決済が主流。新紙幣が出るのはもう最後かな」と語った。
りそな銀行大阪営業部(大阪市中央区)では正午から新紙幣の両替を開始。大阪市鶴見区の久保光雄さん(84)は「(発行初日に)どうしてもほしかった。すかしも偽造されないように入っている。立派なもんやな」と感慨深げに話した。【成澤隼人、浅川大樹、妹尾直道】
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