(ブルームバーグ): 1日の債券相場は下落が予想されている。米国の長期金利が上昇し、円債先物が夜間取引で大幅下落した流れを引き継ぐ。日本銀行による国債買い入れ減額と追加利上げへの警戒感も引き続き相場の重しとなりそうだ。

  岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、債券相場は前週末の米金利上昇を嫌気し、2日の10年国債入札への警戒感から軟調な展開を予想。基本的には9、10日の債券市場参加者会合を控え、国債買い入れの減額に対する警戒感から上値は重いとし、「投資家も動けない状況だ」とみている。

  同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジ1.07~1.10%(6月28日は1.04%で終了)、先物中心限月9月物は142円40銭~142円70銭(同142円86銭)。

  先物夜間取引で9月物は6月28日の日中取引終値比29銭安の142円57銭で終えた。

  日銀は1日に企業短期経済観測調査(短観、6月調査)を公表する。市場予想では、大企業製造業の業況判断DIはプラス11と3月調査から横ばいの見込み。岡三証の鈴木氏は「先行きも含めて横ばいとみている。予想対比で下振れすれば景気への懸念が広がるだろう」と述べた。

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