客による従業員への暴言や過剰な要求といったカスタマーハラスメントが社会問題化するなか、航空大手のANAグループとJALグループはカスハラに対する方針を共同で策定しました。

全日本空輸CS推進部 宮下佳子部長
「航空業界はコンタクトセンター、空港、機内、複数のお客様対応部門がありますが、残念ながら各部門において迷惑行為が確認できています」

 ANAとJALでは昨年度、それぞれ約300件のカスハラが報告されています。

 対面で接客する部門では暴力行為も発生しているといいます。

 2社は客の意見や要望は「成長への種」としたうえで、就業環境の悪化はサービスの質の維持を難しくするため、カスハラに対する方針を共同で策定したと発表しました。

 カスハラの定義については客や取引先などが「優越的な立場を利用」し、「法規に反する行為」や過剰な要求などをすることで「従業員の就業環境が害されること」としています。

 また、該当する行為を「脅威を感じさせる言動」「暴行」「業務スペースへの立ち入り」「セクシャルハラスメント」など9つに分類しました。

 今後は国内の他の航空会社などとも連携し、業界として取り組みたい考えです。

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