阪神大震災(1995年)の犠牲者を追悼する光の祭典「神戸ルミナリエ」について、神戸市などでつくる組織委員会内の検証チームは7日、開催時期を12月から1月に変更した試みが好評だったとする報告書を明らかにした。
29回目だった2024年のルミナリエは、開催を震災発生当日の1月17日に近づけ、鎮魂の意味合いをより強くした。会場の分散化や有料エリアの導入で混雑回避も図った。会期中に過去最少となる約229万8000人が来場し、このうち15万400人がメリケンパークの有料エリアを訪れた。
検証チームは神戸観光局や市内の商店街役員ら6人で構成。会場やウェブでアンケートなどを実施し、分析結果をまとめた。
報告書によると、アンケートは東遊園地で806件、有料エリアで1963件の回答を得られた。このうち、東遊園地で52%、有料エリアでは72%が「1月開催がよい」と評価した。一方、地元飲食店など55件のうち4割が「もっと周遊を促す工夫が必要だ」と回答した。
検証チーム長の中内仁・神戸観光局副会長は「鎮魂と震災からの復興を目指すという開催意義を一定程度示すことができたと考える。今後は精神性、ストーリー性について第30回を機に強力に伝え直すことが重要だ」とコメントした。【山本康介】
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