今、値段が上がっているのがジャガイモです。店によっては1.5倍にも。いつごろに安くなるのでしょうか。

■ジャガイモ高値 コロッケがピンチ

 香ばしい音を立てているのはジャガイモをたっぷり使ったコロッケ。東京の下町である荒川区の老舗パン屋さん。揚げたてのコロッケをコッペパンに挟みました。

コロッケパンを購入した人
「ジャガイモがおいしい。素朴な感じがいいんだと思う。このボリュームで290円なら安い」

 今も昔も変わらない味が人気ですが、コロッケに欠かせないジャガイモに異変が起きていました。

■価格1.5倍も「使わざるを得ない」

「青木屋」二代目店主 青木健志さん
「(去年)仕入れた値段より1000円は高い」
「(Q.値上がりは大きいですか?)大きい。毎日、これ4箱使うので」

 静岡産のジャガイモ10キロあたりの仕入れ値は去年より1000円ほど上がっているといいます。

「青木屋」二代目店主 青木健志さん
「ジャガイモのが命ですから。使わざるを得ないから泣くしかない」

 1つ290円のコロッケパンは物価高の影響で去年1月に20円値上げ。これ以上は上げられません。

「青木屋」二代目店主 青木健志さん
「材料を変えるとか量を落とすとかはしない。そうしないと生き残っていけない、下町では」

 下町をざわつかせる緊急事態。ジャガイモ1キロあたりの卸売り価格は先月中旬から右肩上がり。現在284円で、平年の1.5倍です。

 なぜジャガイモが高値なのでしょうか。

■ジャガイモなぜ高値?いつ安く?

 野菜の価格事情に詳しい秋葉社長は「不順な天候」が背景にあるといいます。

アキダイ 秋葉弘道社長
「750グラムで298円。平年だと同じ量で198円。西の産地の雨が多すぎることが値上がりの要因」

 高値の理由が雨です。産地の鹿児島や長崎では先月、平年を優に超える雨が降り、収穫に大きな影響が出たといいます。

アキダイ 秋葉弘道社長
「(収穫量は)予定より約4割少ない。非常に流通量が減ったことで値段が上がった。予定より3割以上、高くなった」

客(60代)
「ちょっと高い。抑え気味になります。買うのを抑える」
「きょうカレーにしようと思っていたのでジャガイモ、タマネギ、ニンジンは常にないと心配」

■国民食「カレーライス」もピンチ

 国民食の「カレーライス」にも食材高騰の波が押し寄せます。

カリーライス専門店「エチオピア」 中西康成アシスタントマネージャ
「野菜とかスパイスとか、少しずつ全体的にすべて値上がり。店側の負担がどんどん大きくなっている」

 東京・神田の人気カレー店。具材に使う野菜やスパイスが軒並み値上がりするなか、ジャガイモまで高騰しました。

カリーライス専門店「エチオピア」 中西康成アシスタントマネージャ
「(仕入れ値は)去年と比べると約1.5倍に上がっている。まだまだ上がる、これからも…」

 店ではジャガイモを丸ごと1個、付け合わせにしています。しかも食べ放題です。最大で30個食べた人も。

 ジャガイモの高騰が経営を締め付ける一方、無料サービスは店の看板なだけに今後も続けていきたいといいます。

 では、ジャガイモの値段はいつ落ち着くのでしょうか。

アキダイ 秋葉弘道社長
「一段落するのが7月です。7月の後半ぐらいから北海道産が出始める。そのころには平年並みになってくればいいな」

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