米国旗=米首都ワシントンで2023年11月14日午後、西田進一郎撮影

 16日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は続伸し、取引時間中として史上初めて4万ドルの大台を突破した。物価上昇(インフレ)再燃の不安が和らぎ、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ期待が再び強まったため。

 前日のダウ平均は3万9908・00ドルで取引を終え、3月下旬以来、約1カ月半ぶりに過去最高値を更新していた。4月の米消費者物価指数(CPI)が市場予測通りの水準で、投資家の「FRBの利下げ開始が大幅に遅れる」との警戒感が和らいだ。

 ダウ平均は2023年12月以降、FRBの早期利下げ期待と人工知能(AI)ブームを背景にしたハイテク企業の好業績を受け、最高値の更新が続いた。3月28日には終値ベースで3万9807・37ドルの高値をつけた。

 だが、その後はインフレ圧力の根強さが示され、FRBの早期利下げ期待が後退。ダウ平均は4月中旬に3万7000ドル台まで下落していた。【ワシントン大久保渉】

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