米国旗=米首都ワシントンで2023年11月14日午後、西田進一郎撮影

 米労働省が15日発表した4月の消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3・4%の上昇だった。伸び率は前月の3・5%からやや鈍化した。伸び率が前月を下回るのは、1月以来3カ月ぶり。依然として高い水準だが、市場予測通りだったことで「米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始が遅れる」との過度な警戒感が和らいだ。

 4月のエネルギー価格は2・6%上昇で、伸び率は前月(2・1%上昇)から加速した。食料品も2・2%上昇で前月と同水準だった。一方、家賃など住居費は5・5%上昇で前月(5・7%上昇)を下回った。

 変動の大きなエネルギーと食料品を除くコア指数は3・6%上昇で、伸び率は前月(3・8%上昇)から鈍化した。

 FRBはインフレ(物価上昇)抑制のため2022年3月に始めた利上げを打ち止めにし、24年内に利下げに転じる予定。4月のCPIが想定通りの結果だったことを受け、外国為替市場では円買い・ドル売りの取引が増え、円相場は一時1ドル=154円台後半をつけた。【ワシントン大久保渉】

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