原油高対策として政府が石油元売り各社に支給している補助金が縮小したことに伴って、ガソリンや灯油が値上がりしています。家計への影響を軽くする対策を取材しました。
■補助金縮小「年4000円の負担増」試算も
1リットルあたり5円の縮小。その負担は消費者がかぶることになります。
それだけではありません。灯油配達を受け付けているコールセンターでは朝から配達依頼の電話が鳴りやまないということです。
灯油への補助金も同じく5円縮小。札幌市では“駆け込み”の需要もありました。
灯油を買う客
「控えることができないもの、北海道じゃ。上がるとなれば着込むしかない。家の中でダウンでも着ますか」
私たちにとってつらいのは、ガソリンも灯油もさらに値上がりする可能性があること。
ガソリンを例に見てみると、これまで175円ほどだったものが180円に。さらに年明けの来月16日には、また5円補助金が縮小されるため、185円程度まで値上がりする見込みです。
10円の上昇となれば年間4000円ほど家計の負担が増えるとの試算もあります。
■“心掛け次第でできる”節約術
ガソリン価格を抑えるための政府の補助金が19日から縮小されました。少しでも節約するためには、どのようにしたらいいのでしょうか。プロに聞いてみました。
出張で車の整備などをしている天野さん。今すぐできるガソリン節約術3選。まず1つ目。
セイビー 天野昌彦整備士
「意外とエンジンオイルの交換を怠っている方が多くて、 そこは(節約に)直結しやすいかもしれないですね。中にはこれ(エンジンオイル)が墨汁くらい真っ黒な状態で乗られている方もいらっしゃって、どうしてもエンジン自体のオイルが劣化すると、かき回して潤滑するので、そこで抵抗が生まれ燃費が悪くなるとか、エンジンのパワーが落ちる。“落ちる=アクセルいっぱい踏む”ので、燃費が悪くなったりすることもある」
エンジンオイルの交換の目安は5000キロ。車の状態を適正に保つことが一番大事だといいます。
セイビー 天野昌彦整備士
「(Q.他にもありますか?)タイヤですね」
ガソリン節約術の2つ目は「タイヤをチェックすること」です。タイヤの溝の深さをしっかりと見てください。
セイビー 天野昌彦整備士
「タイヤの溝が減ってしまうと路面をつかむ力が低下してしまう。そうすると体感はできなくても100進むところが95しか進まず加速が鈍る。そこのロスで燃費が悪くなったりすることがある」
すり減っているなと感じたら、ガソリンスタンドや工場で空気圧とともにチェックしてもらうのがおすすめです。
そして、ガソリン節約術の最後は運転中の心掛け次第で誰でもできるテクニック。整備士の天野さんがすすめるのは、年間4190円も節約できるとされる加減速の少ない運転を上手にするコツです。それは、車間距離を取ること。
セイビー 天野昌彦整備士
「あまり近付きすぎてしまうと減速してまた40キロまでアクセル踏まないといけなくなる」
車間距離を取ることでブレーキを減らすこと。そうすればアクセルを踏む回数も減り、その分、節約になるということでした。
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