米国旗=米首都ワシントンで2023年11月14日午後、西田進一郎撮影

 米連邦議会下院は20日、当面の政府運営資金を手当てする「つなぎ予算」の修正案を賛成多数で可決した。前日に下院が否決したつなぎ予算案から、トランプ次期米大統領の求めた「債務上限」への対応を削除した内容。上院を通過して成立すれば、21日からの政府閉鎖は回避できる。

 つなぎ予算の修正案の期間は2025年3月14日まで。ハリケーンなど自然災害からの復旧支援も盛り込んだ。一方、連邦政府の借金限度額を定める債務上限の一時停止や廃止には触れなかった。

 ジョンソン下院議長(共和党)は野党・民主党指導部と合意していたつなぎ予算案を今月中旬に発表したが、トランプ氏が反対を表明したことで撤回。トランプ氏の求める債務上限の停止期間の延長を加えた新たなつなぎ予算案を急きょ策定した。

 だが19日の下院の採決では、合意を破棄された民主党に加え身内の共和党からも「筋が通らない」などと造反の動きがあり、反対多数で否決された。

 現行のつなぎ予算の失効が迫る中、ジョンソン氏は20日、債務上限への対応を取り除いた2度目の修正案を発表。賛成366、反対34と超党派の支持を得て可決された。【ワシントン大久保渉】

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