政府、与党は12日、大学生らを扶養する親の税負担を軽くする特定扶養控除について、対象となる学生の年収要件を150万円に引き上げる方向で最終調整に入った。11日に国民民主党が要望していた。引き上げ開始は2025年からとする方向で検討する。
複数の与党税制調査会幹部が12日、国民民主案を軸に検討を進めていることを認めた。
特定扶養控除は学生など19~22歳の子を持つ親などが対象。アルバイトで働く学生の年収が103万円以下の場合、親は所得税63万円、住民税45万円の控除が受けられる。現行では学生の年収が103万円を超えると扶養対象外となり、親の税負担が増えて世帯としての年収が減るため、働き控えの一因となってきた。
自民、公明両党は年末に就業調整しないよう年収要件を「130万円相当」にすると主張していたが、国民民主は配偶者の年収150万円までは納税者が控除を満額(38万円)受けられる「配偶者特別控除」と同等の150万円までの引き上げを求めていた。国民民主が導入を求めている学生の年収が150万円を超えた場合に、段階的に控除額を減らす仕組みについても検討する。【杉山雄飛、古川宗、野間口陽】
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