野田毅・元自民党税制調査会長が毎日新聞のインタビューに応じた。財務省のSNS(ネット交流サービス)上で中傷や批判コメントが急増していることについて「日本社会がフェイク(偽情報)にどんどん流されている。そういったものが支配するようになったら、日本は潰れる。むしろ『財務省頑張れ』という声が出るべきだ」と苦言を呈した。野田氏は旧大蔵省出身。
財務省の公式X(ツイッター)は10月の衆院選後、投稿するごとに「やってきたことは国賊そのもの。解体して歴史に幕を閉じましょう」「財政なんか考えるより国民から搾取することを止めて欲しい」など数百から数千件のコメントが殺到している。
野田氏は、「年収103万円の壁」の見直しやガソリン減税を訴える国民民主の躍進が背景にあるとし、「(党代表の)玉木雄一郎さんへの過大な期待が財務省バッシングにつながっている」と指摘した。
103万円の壁への対応などを巡り与党と協議を進める国民民主党について「野党が新鮮な感覚を持ち込むことは大事だ」としつつも、「無理難題を突きつけて、政府を動かして、快感を覚えようとするのは良くない」と不快感を示した。
「少数与党」に転落した自民、公明両党については「与党はどうしても上から目線になりがちだ。納税者の視点で政策を作ることができれば、少数与党になったことは決して悪いことではない」とも語った。【古川宗】
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