今年もやってきました「ふるさと納税」の駆け込みシーズン。今年は「物価高を背景に、日々の生活や節約を意識した返礼品」に人気が集まっているようです。

■まだ間に合う!ふるさと納税 注目は「小分けの返礼品」

良原安美キャスター:
2024年度分の締め切りまで1か月を切った「ふるさと納税」についてです。2024年はどんなものが検索されたのか、「さとふる2024年 返礼品検索キーワードランキング」をご紹介します。(提供:さとふる 1月1日~10月24日)

1位「米」
2位「トイレットペーパー」
3位「訳あり」
4位「お米」
5位「おせち」

お米がないという時期もあったので、日用品などに注目が集まったのかなという印象です。

2024年に人気のふるさと納税品を見ていきますが、ふるさと納税ガイドの飛田啓介氏に伺うと、「いま注目されている返礼品は小分けされた商品」だということです。

「小分けの返礼品」の1月~8月の寄付件数が2019年に比べて約30倍に増えているそうです。

都城産豚「高城の里 切り落とし」
250g×12パック

北海道厚岸町「紅鮭切身」
4切れ×6パック
寄付額:1万6000円

宮崎県川南町「若鶏もも切身」
300g×11袋
寄付額:1万1000円

など、1回料理をするために1個出して解凍しておけば使い切れるという便利なものが大変人気なんだそうです。

さらに食べ物の他にも、2024年に人気なのが「ハサミ」です。2023年12月から返礼品として登場しました。

刃物の出荷額全国1位の岐阜県関市のもので、「ムテキバサミ」というものです。返礼品2500品目中トップ10に入る人気なんだそうで、なぜ人気なのかというと、ギザギザしている刃で食べ物などが滑らずにカットできるということなんです。

返礼品は冷凍されたものが多いですが、冷凍したものをパックごと切るというときにすんなり切れるんです。

■大手企業も参入 物価高で「日用品」が人気に

良原キャスター:
大手企業もふるさと納税に参入していて、川崎市では、花王の洗剤や味の素のインスタント食品などの日用品がもらえるそうです。

川崎市のふるさと納税担当者によると、「11月まででも去年の約2倍近く寄付が集まっています」と話しています。

さらに食べ物以外でも、名古屋市ではReFaのシャワーヘッドやバーミキュラのフライパンなど、「自分で買うにはちょっと高いけど、ふるさと納税なら欲しいな」というようなものもたくさんあるというわけなんです。

また、地域限定の商品券がもらえる場所もあります。

東京都千代田区では、自治体指定の加盟店のみで利用できるPayPay商品券を返礼としてもらえるということなんです。寄付金額3万円で、PayPay商品券9000円分がもらえます。

例えば、勤務先のある自治体に寄付をすれば、PayPay商品券をランチなどに使用できたりします。

千代田区以外でも、いろいろな主要都市で使えるPayPayの商品券が今たくさん出ています。

■ふるさと納税を“寄付の使い道”で選ぶ?

良原キャスター:
石川県では寄付件数が増えています。

1月に能登半島地震、9月に能登豪雨がありましたが、能登半島を支援したいということで、2024年の寄付件数は前年に比べると2.6倍に増えています。

例えば、

珠洲市
寄付金額1万5000円で「能登牛(すき焼き用)500g」

輪島市
寄付金額5万円で「輪島塗 汁椀(飛花沈金、黒内朱)」

こういったものがもらえるということです。

そして、ふるさと納税といえば寄付したお金の使い道を指定できますが、面白い使い道があるのでいくつか見てみます。

北海道幕別町では50年以上前にナウマンゾウの化石が発見されたそうなんですが、その化石発掘のプロジェクト事業への寄付をすることができたり、沖縄県国頭村ではサンゴの保護活動に寄付することができるそうです。

また、岡山県玉野市ではイメージキャラクター「ののちゃん」のリニューアルへの寄付もすることができるということです。

ホラン千秋キャスター:
それぞれのライフスタイルによって、実用的な商品券を選ぶ人もいれば、職人さんを応援したいという人もいて、税金の使い道を自分で指定できるというところもすごくいい取り組みなのかなと思います。

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<プロフィール>
萩谷麻衣子 さん
弁護士
結婚・遺産相続などの一般民事や、企業法務を数多く担当

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