12月に入りクリスマス商戦が本格化しています。クリスマスといえばケーキですが、2024年は原材料の値上がりなどで洋菓子店が悲鳴を上げています。特に深刻なのがイチゴで、現状を取材しました。
松江市の洋菓子店。11月下旬からクリスマスケーキの予約が始まっています。
松江クロード・佐川達也製造部長:
去年並みではと思うんですけど、(注文数は)だいたい1000個後半から2000個近く、できればそれくらいはいきたいなと思っています。
この店の定番商品は、大きなイチゴがトッピングされたクリスマスケーキ。しかし、この“イチゴ”にピンチとなっています。
松江クロード・佐川達也製造部長:
(イチゴについて)クリスマスはどうなるかわからないと言われていたが、予想通り成長もよくなかったりとか、数も揃わないんじゃないかということは言われた。(農家から)今年の冬のイチゴはちょっと厳しいねと言われました。
この店では、主に安来市のイチゴ農家から仕入れていますが、9月にイチゴ農家を取材した時には…。
大森ファーム・大森雄介さん:
今回暑くて枯れてしまった苗ですね。
9月まで続いた記録的な残暑の影響で、仕入れ先の農家では定植する前の苗が枯れる事態に。9月の時点で不作を覚悟していました。
大森ファーム・大森雄介さん:
今年のクリスマスは、かなりイチゴが品薄になってくると思います。
需要が高まるこの時期を迎え、やはり品薄状態に…。この店では、クリスマスケーキの予約の受け付けを12月18日までとしていますが、イチゴの仕入れ状況によっては前倒しで終了する可能性もあるということです。
松江クロード・佐川達也製造部長:
予約の方には優先的にデコレーションを作って、それ以外の方はイチゴのないお菓子・ケーキを提供できればと思います。
このピンチに考え出したのが、イチゴを極力使わないケーキ。それがこちら…かっぱとゆきおんな!松江ゆかりの文豪小泉八雲の「怪談」出版120周年を記念して、かっぱとゆきおんなをモチーフにしたケーキを作りました。かっぱは、抹茶クリームをベースに、中には渋皮栗の甘露煮。ゆきおんなは、中にイチゴを使っていますが、最小限に抑えようとスライスしました。
松江クロード・佐川達也製造部長:
クリスマスにはやはりケーキは欠かせないので、イチゴがなくてもほかのお菓子で囲って喜んでいただけたらと思います。
深刻なイチゴ不足に加えて卵や乳製品などの価格高騰も重なり、一部商品の値上げに踏み切りましたが、創意工夫でこのピンチを乗り切ろうとしています。
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