築地再開発に向け、抱負を語った三井不動産の植田俊社長(中央)、トヨタ不動産の山村知秀社長(右)、読売新聞グループ本社の山口寿一社長=東京都中央区で2024年5月1日午後3時7分、佐久間一輝撮影

 築地市場跡地(東京都中央区、約19ヘクタール)の再開発事業について、都から事業予定者に選定された企業連合が1日、都内で記者会見を開いた。代表企業の三井不動産の植田俊社長は「築地の歴史を踏まえた上で、東京の国際競争力を高めるために活用したい。世界中から人々が集まり、称賛されるようなまちづくりをしていきたい」と再開発の狙いを語った。

 再開発事業は三井不動産、トヨタ不動産、読売新聞グループ本社など計11社で構成する企業連合が手がける。野球やサッカー、バスケットボールなど多様なスポーツ施設、コンサート会場に変化可能な多機能スタジアムを中心に、ホテルや複合ビルなどの整備を計画する。交通拠点として空飛ぶクルマの発着場のほか、隅田川の船着き場や新しい地下鉄駅を設け、陸・海・空から乗り入れ可能にする。スタジアムなど中核施設は2030年代前半の開業を目指す。総事業費は9000億円。

 多機能スタジアムは最大5万人が収容可能。プロ野球・巨人の本拠地移転の可能性について、読売新聞グループ本社の山口寿一社長は「巨人軍の移転を前提として計画したものではないし、そのような予定で進んでいるわけではない」とした。その一方で「プロ野球の本拠地移転は大仕事。読売だけで決められる話ではない」と述べ、「国際試合を開催することは考えられる。良き舞台になると思う」と期待した。【佐久間一輝】

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