船井電機の会長をつとめる元環境大臣の原田義昭氏が、11月14日午前MBSの単独インタビューに応じました。原田氏は「原因というか、旧経営陣に反省してもらことはたくさんある」と述べました。

◆船井電機に関わった経緯

原田氏によりますと、「弁護士である自身の事務所に、船井電機側から何度か訪問があり、8月末に『先生、知恵を借りられないか』」と相談されたのが会長就任のきっかけだということです。

原田氏は、大阪の本社を訪れて「事は深刻だ」と感じ、会長就任を頼まれると、「思いにこたえるのが男の道」と受諾、9月末に会長就任したということです。

◆破産申し立ては「びっくりした」

そんな中、10月下旬に取締役会での議決を経ずに、「準自己破産」という形で起きた破産申し立て。原田氏は『寝耳に水』だったといいます。

「びっくりしたのが事実です。この会社に関わり始めて、さあと思っているときに、ドンと新聞テレビで見て、大変な話になったなと。」(原田氏)


◆なぜ、ここまで至った?

何がまずかったのでしょうか。原田氏はこう分析します。

「船井電機という、誇るべきブランドに寄りかかって、現在の人の努力がなかった。連絡体制、統率力、一丸となって目標に突き進もうというのが少し欠けていたか」(原田氏)

”300億円の資金流出”と報じられていることについては、「事実はじゅうぶん評価していないが、ここまで至った以上は、原因や背景を調べる。」と話しました。

◆経営陣について原田氏の評価は?

経営陣については「その時の経営の判断を含めて、評価はあると思う。中には『不正』という言葉を使われる人もいるが、私自身は決めずに、とにかく再結束をしようと努力をしている」としました。

原田氏は、「悪意でやってるわけじゃなくて、しっかりやろうというのがたまたまうまくかみ合わなかったと言えると思う。」という見方を示し、「ひとつひとつ乗り越えて、必ずこの企業は再生できる、従業員を助けないといけない」と話しました。

◆「裁判所の審査は考えている以上に厳しい」

船井電機は先月24日、東京地裁から破産手続きの開始決定を受けました。原田氏は決定の取り消しを求め、即時抗告を申し立てています。

弁護士でもある原田氏は、「裁判所の審査は考えている以上に厳しく、資金計画とか、ちゃんと会社経営が進むのか、非常に厳しい審査がある」とし、再生に向けた厳しい道を予測しました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。