元ひめゆり学徒として戦争体験を語り継いできた与那覇百子(よなは・ももこ)さんが今月8日、老衰のため亡くなりました。96歳でした。
【生前に戦争体験を語る与那覇百子さん(84歳当時)】
「(爆弾の爆発で)壁に友人がペタッとくっついてしまった」「かわいそうで恐ろしくて目が開けられなかった」
与那覇百子さんは16歳のときに「ひめゆり学徒」として沖縄戦に動員され、陸軍病院で負傷兵の看護にあたりました。
戦後は全国各地で講演活動を行ったほか、2005年からはひめゆり平和祈念資料館の証言員として自身の体験を語り継いできましたが、今月8日、老衰のため96歳で亡くなりました。
▽ひめゆり平和祈念資料館 普天間朝佳 館長
「来館者の皆さんが(与那覇さんの話を)熱心に、共感を覚えながら聞いている様子をよく見かけました」
「(元学徒だった)彼女たちからバトンを受け取って、その思いをしっかりと、たくさんの方々に伝えていかなければいけない」
▽ひめゆり平和祈念資料館 古賀徳子 学芸課長
「体験者の方々が伝えてきたことが忘れられることがあってはならない」
「私たちなりの色んな工夫をしたり、色んな方に助けてもらいながらそれを伝えていきたい」
ひめゆり平和祈念資料館で現在把握している存命の元ひめゆり学徒は28人いますが、語り部としての活動をしている人はいないということです。
資料館では来年8月に石垣島で展示会を開くなど、今後もひめゆり学徒隊の体験を継承するための取り組みを各地で行うということです。
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