突然ですが、みなさん、「プロテイン」と聞いてどんなことを思い浮かべますか?直訳すれば「たんぱく質」のこと。一方で、マッチョな方々やアスリートのための飲み物、…という印象をお持ちの方も多いのでは?それも正解!
トレーニング歴8年
「トレーニング後のご褒美的な。おいしくたんぱく質をとれるっていうか」
トレーニング歴3年
「鶏肉とかからとれない分を補うかたちでプロテインをとっています」
トレーニング歴1年
「プロテインは毎日のモチベーション、それに生きがいを感じてるって感じですね」
永岡克也アナウンサー
「プロテインに生きがいを感じてる?」
トレーニング歴1年
「そうです」
友人
「確かに。まあ分かるっすね。朝は卵と鶏肉とプロテインみたいな。…もうプロテインがその普通の人からしたら、みそ汁みたいな」
ちょっと最後の方はよく分かりませんでしたが…ここまでは個人の見解、その一方で!
山口大学教育学部・森永八江准教授(管理栄養士)
「プロテインは最近痩せてきたよというような高齢者の方にはおすすめですね」
もはやマッチョのものだけではなくなってきているというプロテイン。人気の理由や選び方、摂取する際の注意点などを大調査します。
定番「プロテイン」ってどんなもの?
スポーツの秋を迎えました。きょうのテーマは、運動とともに話題になることも多いプロテインについて。
まず、プロテインと言えば、定番は、粉末を牛乳や水に溶かして飲むタイプのもの。では、この粉末自体、どんなものなのか…。人気のプロテインブランド「SAVAS」を展開する、明治の担当者に伺いました。
明治スポーツマーケティング部・平松貴志さん
「プロテインは、そもそもたんぱく質のことになります。何か特別な筋肉増強剤だとまだ勘違いされている方がいらっしゃるかと思いますが、みなさまふだんの食事からたんぱく質をとられています」
ダイエットに効果はある?
サプリメントみたいなもの、と言うと、イメージしやすいかもしれません。そして、たんぱく質は筋肉の大事な材料ですので、筋トレ好きな方に好まれるということ。そこから連想して「体を大きくするために飲む」…というイメージがあるかもしれませんが、明治の平松さんいわく、「ダイエット目的で摂取する人が増えている」。実際にこう話す人もいました。
トレーニング歴3年
「甘いものとか減量とかしてると食べられなかったりするんですけど、甘いもの食べたい欲とかも紛らわせることもできたり、同時にたんぱく質もとれるんで。最高の食材だと思ってます」
女性
「むだな脂質をとらずにたんぱく質だけを補おうと思ったら、プロテインが1番手っ取り早いというか」
平松さんによると「ただプロテインを飲んでも痩せることはない。ただ、食事の一部をプロテインで代用すれば、たんぱく質を補給しながら、摂取カロリーを抑えられる」とのこと。
例えば、お肉を食べてたんぱく質を補おうとすると、どうしても一緒に脂や塩分なども摂取してしまいますよね。それを防ぐことができる。とはいえ、基本は食事です。
栄養学的にプロテインはアリ?
そしてプロテイン初心者にとってはまだ不安がある?ということで、栄養学の専門家である山口大学准教授の森永八江准教授に「プロテインをどう思いますか?」とストレートに聞いてみました。
山口大学教育学部・森永八江准教授(管理栄養士)
「食事でしっかりたんぱく質をとられている方にとってはプロテインは必要ないと思っていますけども、足りていない人がとったら、たぶんすごく体の調子がよくなると思います」
そして「髪がパサパサ…、あるいは爪がボロボロ、割れやすいという方は、たんぱく質不足が理由であればプロテインで改善する可能性はある」。また、「プロテインを飲んでも運動をしないと基本的に筋肉はつきません」…とのことでした。
高齢者や忙しい現役世代にも
さらに、ちょっと意外な話もされていました。
森永准教授
「後期高齢者の私の母がプロテインを飲んでいます。食べる量が減っていたので、いいことかなと」
高齢者がプロテイン…?興味深い話が聞けました。
森永准教授
「プロテインは最近痩せてきたよというような高齢者の方にはおすすめですね。例えば低栄養だとか加齢で筋力とか筋肉量が落ちているサルコペニアとか、健康な状態と要介護状態の間のフレイルなんかの予防には有効じゃないかなと思っています。高齢者以外でも例えば忙しくて1食飛ばしてしまうよというような方とかは、1食分のたんぱく質がとれてない訳なので、そこでプロテイン飲んでいただくというのはいいんじゃないかなと思います」
高齢者にとって足腰の筋肉は重要ですし、人によってはメリットもありそうです。
タンパク補給ブームで売上伸ばす
そして、先ほどのザバスだけでも、プロテイン関連の商品はたくさん販売されています。スーパーやコンビニ、ドラッグストアで、定番の粉末に加え、飲むゼリーやチョコバーのようなプロテインバー、ドリンクなどが手軽に購入できます。
プロテインを含むタンパク補給食品の国内市場は、ご覧の通り、右肩上がりです。調査会社によると、2015年から「タンパク補給ブーム」が起きたそうです。前年の2014年から現在では3倍以上、全体で売り上げを伸ばしています。今後も売り上げが伸びていくと予測されています。
では、実際にmix視聴者の皆さんは、何割ぐらいの方がプロテインを摂取していると思いますか?LINEアンケートで聞いた結果がこちらです!
「摂取していない」が半数越えの55%で一番多かったんですが…一方で、「日常的に摂取する」「月に数回程度摂取する」を合わせると36%。さらに、年齢50代以上で見ても「日常的に摂取する」という方が結構いらっしゃいました。
理由として1番多かったのは、「特別運動していないが、たんぱく質補給のために」という回答でした。
プロテインカフェの人気メニューは?
そんな中、県内に、プロテインを提供するカフェがあるとのことで、プロテイン初心者の奥野粋子アナウンサーが取材に向かいました。
JR宇部新川駅近くにある「ヘルシーラボマンダリンカフェ」。「ガパオライス」に「グリーンカレー」などタイ料理をメインに提供しています。そんな中、メニューには「プロテイン」の文字が…!一体どんなドリンクなのか、お店の一番人気「ベリーミックス」を試してみました。
奥野粋子アナウンサー
「え!?ちょっとびっくりです!口当たりがとってもなめらかで粉っぽい感じが全くないんですよね、すごくクリーミーな口当たりでとっても飲みやすいです」
プロテイン入りのシェイクは、バナナやキウイなど全部で15種類。例えば、パセリを使ったものはバニラ味のプロテインに白ごまと黒ごまを混ぜて、豆乳をベースにシェイク!老若男女問わず、幅広いお客さんがデザート感覚で楽しんでいます。
お客さん
「プロテインを毎朝飲んでいます。はじめの入り口が普通に毎日飲んでもいけると思ったから美味しいと思いますよ」
また、地元のプロスポーツ選手も。
バスケットボール山口パッツファイブ・重冨友希選手
「オレンジ味のプロテインです。種類もたくさんあって季節限定の味も結構あるので僕は気に入っています」
店長の吉村さんはもともと好き嫌いが多く、栄養を補給する目的でプロテインを摂取し始めました。多くの人に「プロテインのおいしい飲み方を知ってほしい」と話します。
オーナー・吉村智子さん
「水で粉っぽさを感じる方は豆乳で割ってもいいし、牛乳でも、私は低脂肪乳をオススメしますけど、ジュースで作ってもいいですし、中身を自分の飲みやすい果物とか野菜とか、何を入れても大丈夫です」
好みの味で続けてみて
さて、興味はあるが「どれを選んでいいか分からない」…という方も多いかと思います。山大の森永さんに聞いてみたところ、「種類にこだわりすぎるよりもまずは自分が好きな味を見つけましょう。続けることを優先し、少量から始めてみては」…とのことでした。
基本的には、1度や2度で効果を実感できるものではないんですね。明治の平松さんに聞くと、「乳製品で体やおなかの調子が悪くなる乳糖不耐症の方は、牛乳由来のホエイではなく大豆由来のソイプロテインを試してみては?」という種類のアドバイスもありました。
一方で、もちろん飲みすぎはNGですし、控えた方がいい人もいます。
森永准教授
「たんぱく質の代謝が肝臓と腎臓で行われますので、大量にとり過ぎると負担がかかって、血液検査の結果が悪くなるということもありますので、肝臓と腎臓に病気を持ってらっしゃる方はプロテインの摂取は控えた方がいいと思います」
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