1月、静岡県沼津市でごみ出し当番の親子をひき逃げし、死亡させた罪に問われている男の裁判で、11月7日、被告人質問が行なわれました。男は「悪いことしちゃった」などと過失運転致死については認める供述をしました。

過失運転致死、道路交通法違反(救護措置義務違反・不申告)の罪に問われているのは、静岡県沼津市に住む男(86)です。起訴状などによりますと、男は1月、静岡県沼津市松長の道路でトラックを運転し、ごみ当番をしていた男性(33)と母親(59)をカギが壊れて開いたままになっていた荷台のパネルを衝突させて跳ね飛ばし、そのまま逃げて死亡させた罪などに問われています。

11月7日、地裁沼津支部で開かれた被告人質問で、男は事故後に証拠などを見た上で、2人を死亡させたことについては認めるとして「申し訳ないと思っている。かわいそうだと思っている。どうにもならないけどね。悪いことしちゃったなって」と供述しました。

一方で、事故当時の状況について問われた男は「対向車が来たからちょっと左側に寄ったんだけどね。まさかドアが開いてると思わなかった」と証言。事故に気づいたかと問われると「風が強かったからね、音が聞こえなかっただよね、ぶつかったおばさんの音が」などと当時を振り返り「事故起こしたの分かりゃ停まるさ。ひき逃げなんかしないよ」などと述べました。

男は、9月5日の初公判で起訴内容を否認していました。弁護側は、過失運転致死については争わないものの、道路交通法違反(救護措置義務違反・不申告)については争う姿勢を示しています。

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