日本で初となる鼻に噴霧するインフルエンザワクチンの予防接種が県内でも10月から始まりました。最大の特長は「痛くない」点で、本格的な流行を前に注目が集まっています。

子どもの鼻の中に医師が吹き付けているのはインフルエンザの経鼻ワクチン「フルミスト」です。

アメリカでは2003年から接種が始まり、これまで36の国と地域で承認されています。

国内では去年3月に薬事承認され、10月から使用が始まりました。

その最大の特長は――

くれはキッズクリニック 草開祥平医師
「痛くないっていうのが一番のメリットですね。効果自体は生ワクチン(フルミスト)も注射の不活化ワクチンも変わらないとは言われてるので。痛くて打たなかったって人はぜひ検討してみたらいいですね」

「注射に比べたら100点満点」

接種した子どもは――

小学1年生
「腕にする注射だったら痛いから、フルミストの方が早く入るし、痛くもないからフルミストの方が好き」

「注射が大嫌い」という小学3年生の女の子も――

小学3年生女児
「注射に比べたら全然いいほう。注射に比べたら100点満点。フルミストの方が一瞬だし何も感じない。(Qこれなら続けられそう)うん」

保護者
「本当に注射が大嫌いなので、毎年打ちに来るのも躊躇するくらいだったが、今回はすんなりといったので、来年からは続けられそうです。ほんとに一瞬でもう終わったのみたいな感じで」

希望者は前年の3~4倍に

富山市のくれはキッズクリニックでは、去年は海外のフルミストを輸入し、希望者に接種を行ってきました。

フルミストを希望する人は去年の3~4倍に増えているということです。

対象は2歳~18歳で接種回数は年齢に関わらず1回のみ。

効果は1年持続すると言われています。

注意点は?

一方で、毒性の弱いウイルスを使っているため、妊娠中や喘息、免疫不全の人は接種できません。

また、副反応もあるといいます。

くれはキッズクリニック 草開祥平医師
「鼻水が出たり、ちょっと微熱出たりとか、弱いインフルエンザの症状がでたりすることあるんですけど、数日で症状ひいていったらそれでよしですし、万が一高熱出るようだったら1回受診してください」

草開医師はフルミストを接種する時期について、インフルエンザの流行が本格化する前を勧めています。

くれはキッズクリニック 草開祥平医師
「生ワクチンで弱いインフルエンザウイルスなので、副反応でもし熱が出たときに、インフルエンザも流行ってる時期だと、インフルエンザに実際かかったのか、それともワクチンの副反応なのかっていうのがちょっとわかりにくくなっちゃうので、フルミストを希望でしたら流行る前なるべく早めの方がいいですね」

痛くない予防接種「フルミスト」が注射嫌いの子どもを持つ親の強い味方になりそうです。

富山県内の自治体では助成制度も

従来の注射のワクチンが1回3000円~5000円程度なのに対し、フルミストは7000円~9000円程度ですが、県内の自治体では助成制度もあります。

富山市では小中学生の場合、3000円の補助がでます。

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