日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」の2話では、端島を襲う台風が描かれました。島はたびたび台風に見舞われていて、元島民の坂本道徳さんは「台風のたびに慌てることはなかったが、台風にともなう高波が岸壁を超えて押し寄せていたため、市場の店が水浸しになって店の人が大変そうだった」と当時を振り返ります。(当時の画像は「画像付きで読む」から見ることができます)
端島と台風を語る上で外せないのが、島に残る桟橋の歴史です。第1話冒頭で帰島した鉄平(神木隆之介さん)や、幼馴染の賢将(清水尋也さん)などをはじめ、訪れる人々が最初に降り立つ島の入り口「ドルフィン桟橋」。
1962年(昭和37年)5月撮影の映像には、島の玄関口となる「ドルフィン桟橋」の完成と式典の様子が、克明に記録されています。
式典では、当時の佐藤長崎県知事が代表してテープカット。くす玉が盛大に割れ、大人も子どもも万歳三唱を繰り返して桟橋の竣工を祝いました。
島民たちがそこまで大喜びしたのには訳がありました。実はこの「ドルフィン桟橋」は3代目でした。初代は1954年(昭和29年)に完成しましたが、2年後の1956年(昭和31年)の台風で根こそぎ流失、2代目も1959年(昭和34年)の台風でまたも流失したのです。
度々台風被害に遭いながら、3度目にしてようやく完成した頑丈な桟橋でした。
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