花巻市出身のシンガーソングライター・日食なつこさんが10月、音楽活動15周年を記念したライブを開催しました。
高校生の時に初めてステージに立った原点と語る盛岡のライブハウスで歌声を奏でました。

力強い歌声に加え、独特な世界観を表現した緻密な歌詞で聴く人を魅了する日食なつこさん。
10月12日から盛岡市内のライブハウスで活動15周年に合わせて3日間連続のライブを開催しました。
スリーデイズ初日、この日は来場者による楽曲投票が行われ、演奏する曲の順番=セットリストはライブの中でランダムに決めました。

2014年リリースのミニアルバムに収録された「水流のロック」。
日食さんを代表する楽曲の一つでYouTubeに投稿されたミュージックビデオの再生回数は1000万回を超えます。
10年経った今でも楽曲は評価され続けています。
今回ライブを開催した盛岡市は日食さんにとって始まりの地と言える場所です。
花巻市出身の日食さんは9歳からピアノを習い始め、12歳で作詞作曲を始めました。
そして15年前、高校2年生の17歳の時、初めてステージに立ったのが盛岡市内のライブハウスでした。

「このスタート地点からあの時の私自身が『今大丈夫?やれてる本当に?
それで正しい?』という風に問いかける自分がいる場所かなと思います。

当時は制服姿でキーボードを背負い、花巻から盛岡に電車で通っていました。

「15周年で自分の曲や活動を振り返ったときに1~2年目の時の自分が歌っているそのものは今私が歌いたいこと、主張したいことをやっている。恐れずによくやってくれたからこそ、15年目も私は同じことをやれている。ありがとうと思っている」

その言葉通り、10代で制作した楽曲は今もなお色あせずに輝きを放っています。
曲の思い出や制作秘話を紹介しながら進むライブ。


初日のラストは、2012年に高校野球のテーマソングとして書き下ろした「ビッグバード」。

(男性インタ)
「(楽曲は)辛い時の支えにもなるし自分の人生を彩ってくれる存在」


(女性2人組インタ)
「A 耳が逃がせなくてわあって引き付けられる」
「B また15年後に来たいと思った」

また、盛岡市内のデパートの一角で今回のライブとあわせて開催されたのが、日食さんの15年の活動を辿る品を集めた展覧会です。
ライブ衣装のほか、手書きの歌詞や譜面などが展示されていて、訪れたファンがその世界観に浸っていました。
スリーデイズの最終日。
この日は、本人が「日食クルー」と呼ぶ3人のバンドメンバーが参加しました。
バンドで重ねる音が会場の空気を揺らします。
最後に選んだ曲は強烈な歌詞と勢いのあるテンポが特徴の「ログマロープ」。
人気の楽曲に観客のボルテージも上がります。

「日食なつこの中間報告に来たという気持ちで最初は戻ってきたが、変わらずあってくれる風景や人たちから私も中間報告を受けたような節がすごくあったなと思う。報告しあって『じゃあまた』という分岐点がこの3日間だったなと思う」

「もう一段階上がった時に盛岡に戻ってくる」と語る日食さん。
高校生で本格的な音楽活動を始めてから15年。
自らの原点となる場所でアーティストとしてさらなる成長を誓いました。

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