立憲民主党が新潟県内の小選挙区で議席を独占した衆議院議員選挙。その裏では、来年夏の参議院議員選挙に向けて、与野党の候補予定者の戦いがすでに始まっていました。互いに、課題を抱えながらの戦いとなりそうです。

衆院選公示から3日目。
立憲民主党・西村智奈美さんの個人演説会でマイクを握っていたのは、来年夏の参院選に、立憲民主党から立候補を予定している打越さく良参議院議員です。

打越さく良 参議院議員
「声を上げにくい人の声に、もっと寄り添う社会にするためにということで、しっかりと力になってくださる。そんな本当にかけがえのない政治家であります」

一方、同じ日、自民党の鷲尾英一郎さんの応援に駆け付けたのは…

「来年の参議院選挙 新潟選挙区 自民党から立候補予定をしております中村真衣と申します」

シドニーオリンピック競泳・銀メダリストの中村真衣さんです。
中村さんは、参院選に向けて自民党県連が行った初の公募によって選ばれました。派閥の裏金問題で逆風が吹く中、新人の中村さんには「刷新感」が期待されます。

現職の打越さんは2019年の参院選で初当選。北海道出身で、もともと新潟に縁はありませんでした。

さらにウイルス禍もあって、この5年間、地元での活動が少ないという声もあり、浸透度の低さが懸念されています。そんな中、今回の衆院選で打越さんは、県内各地の候補者と一緒に顔を出して活動しました。

打越さく良 参議院議員
「立憲民主党の全国の仲間たち、とても大切で、お一人お一人をお支えしたいところもありましたけれども、私としては新潟県中心に応援させていただいた。新潟は広いので、なかなか重なってしまうところがあって、物理的に難しいところありましたけれども、可能な限り応援させていただきました」

一方、中村さんはオリンピックメダリストとして知名度はありますが、選挙は初挑戦です。参院選まで時間がない中、先輩候補者の演説テクニックを学んでいました。

中村真衣さん
Q (演説の)練習とかは?
「そんな練習なんてする暇もないですし、でも仕事柄、講演もやっていますので、そういった意味ではできたのかなと思いますが、でもまだまだですので、本当に鷲尾さんからいろいろと学んで、しっかり伝えられるようにはしていきたいなとは思っております」

今回の衆院選、新潟県内の小選挙区は立憲の候補が全勝という結果でしたが、打越さんは、衆院選の結果は関係ないと話します。

打越さく良 参議院議員
「腐敗した与党に対してしっかりと対決していきたいという野党の一員ですので、県民たちの意思というものは本当に心強いですよね、私にとって。政治があってはならない方に動いているとか、そうしたことをコツコツと皆さんに訴えかけていらしたので、そうした姿勢を学んでいきたいと思います」

対する中村さんは、相手候補は意識せず、目の前のできることをやるという決意です。

中村真衣さん
「相手がどういう方が来ようが、スポーツもそうですけど、とにかく精いっぱい自分ができることを頑張らなければ結果はついてきませんので、来年の参院選に向けて頑張っていきたいと思っております」

衆院選が終わったばかりですが、静かに闘志を燃やす2人の闘いがすでに始まっています。

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