男女6人が逮捕された北海道江別市の大学生暴行死事件は、容疑者の家宅捜索など捜査が本格化しています。
少年や若者の犯罪心理に詳しい東京未来大学の出口保行教授は若者特有の心理が犯行に表れていると指摘します。
東京未来大学 出口保行教授
「こういった事件で特徴的なのは、相手を攻撃するという動機の部分をしっかり持っているのは1人か2人、ごく数名であること。それ以外の人間は本当に何のことかわからないうちに、その暴行に加わっているというのが多い。このような集団心理が働いてしまうと、自分だけが手を引くというようなことをやると、今度はその攻撃の矛先が、自分に向かってくるんではないかという不安に陥。ですから自分が思ってる以上にその攻撃をしてしまう」
死亡した男子大学生を全裸にしたまま、所持品を持ち去り、公園の遊歩道に放置した犯行の「異常さ」については…。
東京未来大学 出口保行教授
「暴行前に全裸にさせているとすれば、相手への辱めが当然ある。相手が動かなくってから全裸にしたのであれば、その人が誰あるのか発覚を遅らせるという意味があったでしょう。基本的にこういう事件は計画性の高い事件ではない。傷害致死系、リンチ系の事件は、どんどんその場面でエスカレートしていく事件なので、その後、逃走するであったりとか、遺体をどうやって隠すかということがプランの中にない」
また、10代の4人を含む計6人の犯行。友人関係にあったというグループの「不気味さ」を指摘します。
東京未来大学 出口保行教授
「青少年の場合には、自分のいまやっている行為がどこに結びついているのか、どんな結果に及ぶのか、そこに対する認識であったり推測が、非常に乏しい場合が多い。これ以上やったらどうなるのか。これ以上続けたらどうなるのか。自分の中での塩梅がわからずに猪突猛進型で攻撃をし続けてしまうのが青少年の特徴だろうというふうに思います」
「そうなったときに『自分は何もしていません』『自分はそこにいただけです』と言い訳をすることは当然出てくる。この集団自体が強い結びつきの集団であるということでないとすれば、なおさらこの事件への関わりは人によって全く違うんだろうというふうに思います」
「グループの組成もよくわからないし、グループの構成もわからない、グループが何を意識したのかわからないとなれば、何のための集団暴行死なのかが全くわからない。そういう面での不気味さというようなものは非常に強く感じた」
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