陸上自衛隊与那国駐屯地で27日、離陸しようとした自衛隊のオスプレイが地面に接触し、機体の一部を損傷しました。自衛隊はこの事故を受け、全てのオスプレイの飛行を停止しています。

映像からは、自衛隊員に見守られながら離陸するオスプレイが右側の翼を傾けながら降下したあと、バランスを崩し左右に大きく揺れるのが確認できます。

防衛省によりますと27日午前11時半すぎ、日米共同演習「キーン・ソード」に参加する陸上自衛隊のV-22オスプレイが与那国駐屯地を離陸しようとしたところ、機体が左右に振れる不安定な状況となったということです。

このとき、左側の翼の下部分と地面が接触し機体が損傷したため離陸できず、駐屯地内に着陸しました。

滑走路を外れた陸上自衛隊のオスプレイ(提供写真)

オスプレイには日米の隊員・兵士16人が乗っていましたが、隊員にけがはなかったということです。

これを受け自衛隊は原因の特定と対策が取られるまでの間、国内に配備されている17機のオスプレイ全てを飛行停止とすることを決めました。

沖縄県は、去年屋久島沖で米軍のオスプレイが墜落した事故の根本的な原因が分かっていないことから、日米双方のオスプレイの使用を自粛するよう求めていましたが、県内各地では演習に関連した飛行が確認されていました。

離陸に失敗し機体を損傷(提供映像から)

そうしたなかで起きた事故に玉城知事は…

▽玉城知事(28日朝)
「訓練でオスプレイを使うことを自粛するようにと申し入れたにもかかわらず、このような事態になったということは大変遺憾極まりないと言わざるを得ない」

玉城知事はオスプレイの安全性について「実態に即した説明がなされていない」として憤りをあらわにしています。

日米共同演習に参加していた陸上自衛隊のオスプレイは、今月23日にはエンジンの不具合を知らせる注意灯が表示され、鹿児島県の鹿屋航空基地に緊急着陸していて、トラブルが相次いでいます。

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