自転車の乗り方のルールが11月から厳罰化されます。
「ながらスマホ」で懲役や罰金も。
どういった乗り方が罰則対象となるのでしょうか?
“ながらスマホ”事故件数増加
政府広報オンラインによると、
自転車“ながらスマホ”の交通事故の件数が、2014年に66件だったのが2023年には139件と、年々増加しています。
警察庁HPの「自転車が関係する死亡・重傷事故(2022年)」を見ると、全体で7107件あった中で、前方不注意、信号無視、一時不停止など、自転車側にも違反があったのは73.2%となっています。
11月1日から道路交通法が改正され、自転車運転中の「ながらスマホ」の罰則が強化されます。
▼運転中に通話※ハンズフリー装置を併用する場合を除く
▼運転中に表示された画面を注視
「ながらスマホ」をした場合
⇒6か月以下の懲役または10万円以下の罰金
「ながらスマホ」で事故を起こすなどした場合
⇒1年以下の懲役または30万円以下の罰金
「ながらスマホ」をしている時点で、罰則の対象となります。
ポイントとなるのが“注視”です。
“注視”何が対象?
手で持って画面を注視するだけでなく、スマホスタンドを使用しての「注視」も対象となります。
鳥飼総合法律事務所の本田聡弁護士は、
「ハンドルに固定してあるスマホを一定時間以上見た上で、危険が生じてしまったらアウト。その目安が2秒と考えられています。」
と話しています。
自転車は時速18キロで進むと仮定すると1秒で約5m進み、2秒で約10m進みます。
周りを見ていない間に進んでしまうことで、危険性が高まります。
コメンテーター 山之内すず:
歩きながらや車から見ていても、ヒヤッとするような運転をされる自転車ユーザーの方はたくさんいらっしゃるんで、意識を高く持ってくれるなら厳しくした方がいいのかなとは思いますね。
弁護士 八代英輝:
最近、自転車側が歩行者に対して加害者になるケースが非常に増えてきているので、スピードが出るものに乗っているという認識をしっかり持っていただきたいと思います。
新たな罰則対象「自転車の酒気帯び運転」
酒気帯びで自転車に乗った場合、死亡・重傷事故率は29.5%と、飲酒なしに比べ約2倍となっています。
これまで自転車では、酩酊状態で運転する「酒酔い運転」のみが処罰の対象となっていましたが、11月から「酒気帯び運転」の違反者も取り締まりが開始され、違反すると3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課されます。
また、こんな場合にも罰則が・・・
飲酒運転をするおそれがある者に酒類を提供すると2年以下の懲役または30万円以下の罰金が課せられます。
飲酒運転をするおそれがある者に自転車を提供した場合も、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が課せられます。
例えばお酒を飲むホームパーティなどの際にちょっと自転車を貸してあげる、なども罰則にあたります。
本田弁護士は、「自転車も自動車と同様の責任が生じるという認識を持つべき」だと話しています。
コメンテーター 渡辺満里奈:
自転車って車と違うという意識がやっぱりちょっとある。酩酊していると判断力が著しく低下すると思うので、罰則をつけるのはいいことかなと思いますね。
恵俊彰:
ルールが変わることを知っておくことも必要なことですね。
(ひるおび 2024年10月28日放送より)
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