東京電力福島第1原発2号機で溶け落ちた核燃料(デブリ)の微量を採取する計画がカメラの不具合で中断している問題で、東京電力は25日、カメラの交換を終え準備が整ったとして、28日から採取作業を再開すると発表した。

福島第1原発(資料写真)

 東京電力によると、28日午前に、作業員がデブリが堆積する格納容器に隣接するスペースに入り、釣りざお式の採取装置を容器内に向けて伸ばすためのパイプを押し込む作業を始める。容器内の空気を遮るための弁を通過させるまで伸ばす。採取から回収には2週間程度かかるとみられる。  この問題では、9月10日に採取に着手し、装置で小石状のデブリをつかむことはできた。その後、いったんデブリを放して作業を休み再開したところ、装置のカメラの映像が遠隔操作室に届かなくなった。  原因は、カメラの電源を切ったことで高い放射線により帯電したとみられる。東京電力は今回の採取では、作業中に電源を切らないようにするとしている。(荒井六貴) 

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